生地と乾燥

読むことは人を豊かにし、話し合うことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。

20130317読書記録 -悪の教典(下)

悪の教典 下 (文春文庫)

悪の教典 下 (文春文庫)

 

3時間ちょっとで読了。

実に面白い娯楽小説だった。三池崇史監督の解説でも触れられているとおり、畏怖と尊敬(憧憬)の対象たる蓮実教諭の活躍が描かれる。社会復帰した彼が活躍する続編が読みたい。

マイナス点は、蓮実教諭が殺害にためらいを見せる場面と、オチは読めてしまったところ。とりわけ、オチの点では、同作者の「新世界より」のほうが水準が高いと感じた。

とはいえ、面と向かって人に薦めるには躊躇があるものの、夢中になって読めた名作であることには変わりはない。

新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(上) (講談社文庫)

新世界より(中) (講談社文庫)

新世界より(中) (講談社文庫)

新世界より(下) (講談社文庫)

新世界より(下) (講談社文庫)