生地と乾燥

読むことは人を豊かにし、話し合うことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする。

20130306読書記録 -悪の教典(上)

悪の教典 上 (文春文庫)

悪の教典 上 (文春文庫)

 

3時間ほどで読了。あいかわらず貴志さんは読ませる。

黒い家で主人公と相対する者として登場したサイコパスについて、今度は主人公として取り上げている。

高校に入り込んだサイコパスが、面倒になった人間(関係)を快刀乱麻に処理していく。人が誰しも少なからず抱いたことがあるのではないか、職場関係の悩みや面倒をあっさりと処分する。その快感を共有させることが、娯楽として広く読まれるにいたった理由だと感じた。